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おくすり手帳の必要性

調剤薬局で患者さんの対応をしていると、おくすり手帳を持っていない方が多々いらっしゃいます。そこで嫌な顔をしてはいけません。

「だいじょうぶですよ。」

とにっこり笑って、患者さんの精神的なご負担にならないようにしなければなりません。

けれども、他の薬局や他の医院にもかかっている患者さんの場合、薬剤師としておくすり手帳に書いてある情報を確認したいと考えるのは当然のことです。

おくすり手帳の薬歴管理料

平成28年4月の調剤報酬改定で、おくすり手帳の有無による薬歴管理料の点数が変更になりました。

◇手帳ありの場合・・・41点→38点

◇手帳なしの場合・・・34点→50点

このことは、おくすり手帳の持参により患者さんの負担が減額されるようになったということです。反対に、手帳なしの場合には、患者さんの負担が増えることになります。

 

この改訂によって、これまで「おくすり手帳を忘れた」と申告されていた患者さんは、「再発行をして、次回1冊にまとめる」ということで「手帳あり(41点)」として薬歴管理料を算定していました。

ところが、この改訂後は、「おくすり手帳を忘れた」患者さんにはシールのみお渡しして、「手帳なし(50点)」の算定をするようになったということです。

結果、「おくすり手帳を忘れた」患者さんのご負担は増えることになり、また、「手帳なし」の患者さんの割合も増えることとなりました。

患者さんの立場からおくすり手帳の費用は?

この患者さんのおくすり手帳の負担金額ですが、およそ40円ほどになります。

おくすり手帳導入からの履歴をみると、平成26年度調剤報酬改訂で、「おくすり手帳の発行に20円かかる」ということから、「おくすり手帳は費用がよけいにかかる」というイメージを持たれてしまった時代がありました。

今までも、この時のイメージをひきずっている患者さんもいらっしゃるようです。

その後、「おくすり手帳を持ってくると40円安くなります」という宣伝をしたり、あるいは「おくすり手帳がないと40円高くなります」といった張り紙をするなど、おくすり手帳の持参を促したりするようになりました。

それでは、と協力的な患者さんが増えたいっぽう、「40円の違いか。めんどうだから持ってこない。」と40円に価値を持たれずに、おくすり手帳持参につながらない例も多いようです。

さらには、目先のことで考えると、おくすり手帳の持参率があがると、薬局としては減収になります。「おくすり手帳持参」の努力をする薬局が、経営的にはマイナスになるというのは、皮肉なこととも考えられます。